国際情勢記事一覧

現在の国際情勢について(軍事、経済、時事問わず)

中国とどう付き合うか? 江戸時代以前の「非介入・不助・適度な距離」という先人の智恵

現代のネット空間や保守層の一部では、「中国や韓国からの害を絶つために断交すべきだ」という意見や、「中国がいくつもの国に分裂すれば安心だ」という分裂期待論を耳にすることがあります。 しかし、感情に任せた断交論や楽観的な分裂期待論は、歴史の実態

【書評】短期的利潤追求を超えて「永続経営」を実現する視座――政治と経済をつなげて読み解く『DIMEの力』

書名:『なぜこれを知らないと日本の未来が見抜けないのか 政治と経済をつなげて読み解くDIMEの力』 著者: 江崎道朗 出版社: KADOKAWA(2023年刊行) はじめに:欧米型・短期思考の経営から「永続的な商い」へ 「四半期ごとの決算数

【幼女戦記の超現実主義】「勝てば正義」の戦勝国史観が生む未来の不条理――国際法ハックと非人道行為にどう備えるか

アニメ『幼女戦記』第2期で描かれた「国際法の隙を突く宗教施設攻撃」と「損切りできない停戦議論」。 本作が提示する冷徹なリアルは、単なるフィクションの枠を超えて、「歴史上、勝利によって免罪されてきた権威主義国家が、今後の戦争でどのように行動す

『歴史から観る中国の正体』宮脇淳子著|僕たちが信じ込まされてきた「中国4000年」の罠と、日本人が知るべき解毒剤

「中国には4000年を超える連続した歴史と伝統がある」 「古代の中国人は徳にあふれ、洗練された文明人だった」 私たちが学校の授業や漢文、歴史ドラマなどを通してなんとなく抱いているこの「中国観」。もしこれが、日本人が都合良く美化し、そして近代

日本はポリコレの「最後の砦」:欧米の自壊(ハリウッド・EV)に巻き込まれないための新・多様性論

「欧米で流行したものは、遅れて日本にやってくる」 これまで多くの文化やトレンドがこのルートをたどってきました。現在、欧米のビジネスやエンタメ界を席巻している「DEI(多様性・公平性・包括性)」や「ポリコレ(ポリティカル・コレクトネス)」の波

【南北戦争の真実】「北軍の奴隷解放」という美しい欺瞞|日本人の視点で見抜く欧米レトリックの浅さ

現代の多くの人が信じ込んでいる「南北戦争は、正義の北軍が黒人奴隷を救うために戦った人道的な戦争である」というストーリー。しかし、歴史の冷徹な事実を紐解くと、この美しい物語がいかに都合よく作られた「後付けの欺瞞(大義名分)」であったかが浮き彫

【文明論】『転スラ』の魔国連邦はなぜ理想郷なのか?一神教OSの限界を打ち破る「日本OS」の可能性

SNSを中心に、日本を訪れた外国人が帰国後に強い喪失感を抱く「Japanned(日本に行って人生の基準が狂った)」という現象が話題を呼んでいます。 チップ不要の最高峰のサービス、定時運行の公共交通、驚異的な街の清潔さ、精度を極めた食文化。こ

世界を席巻する「日本型ストーリー」の威力:ソフトパワーが切り拓く経済安全保障とインバウンドの真実

今、世界中の若者の間で、日本のアニメ・漫画という枠を超えた「日本型ストーリー」が、一つの普遍的な教養として定着しています。 かつては「日本文化」という異国のコンテンツとして消費されていたものが、今や世界中の人々の価値観や判断基準に深く組み込

【書評】歴史の「失敗学」に学ぶ。なぜアメリカは大戦に勝って平和に負けたのか?『ウェデマイヤー回顧録』

歴史を学ぶ最大の意義は、過去の事実を暗記することではなく、「過去の失敗の構造を読み解き、現在や未来への教訓を引き出すこと」にあります。 国家の意思決定は、どこで致命的な見誤りをするのか。組織はいかにして「不都合な真実」を黙殺するのか。 今回

【書評】情報戦はすでに負けていた。孤高の日本人ジャーナリストが暴く「ナラティブ」の正体『シナ大陸の真相』

「フェイクニュース」や「認知戦(Cognitive Warfare)」という言葉が飛び交う現代。しかし、情報空間をハックして国際世論を操る「影響工作」の恐ろしさを、日本人はすでに80年以上前に骨の髄まで味わわされていた事実をご存知でしょうか

【書評】アメリカの世論はいかにして「ハック」されたのか?現役外交官が命懸けで告発した認知戦の記録『暗黒大陸中国の真実』

「フェイクニュース」や、他国の世論を誘導して社会を分断する「認知戦(Cognitive Warfare)」という言葉が、現代の安全保障における最大のテーマとなっています。しかし、一国の巨大な世論が、巧みなプロパガンダによって完全に洗脳され、

「優しい言葉」に騙されるな。ノンポリのための共産主義の危険性と、日本のリアル

そもそも「共産主義」ってなに? 「みんな平等で、格差がない理想の社会」 政治にあまり関心がない(ノンポリな)人ほど、共産主義と聞くとこのような綺麗で優しいイメージを持ってしまいがちです。 しかし、歴史を振り返れば、この「理想の社会」を目指し

世界を動かす3大思考システム「日本OS」「一神教OS」「儒教OS」の違いと活用法

はじめに:なぜあなたのビジネスは海外で話が噛み合わないのか? 海外の取引先やパートナーと交渉していて、「なぜそんな理屈になるのか?」「なぜそんなに強気(あるいは頑固)なのか?」と困惑したことはありませんか? それは、お互いに使っている「思考

【影のCIA】ジョージ・フリードマンが明かす地政学予測:日本・トルコ・ポーランド台頭の未来と「米大分断」の真実

世界情勢が目まぐるしく変化する現代、国家のリーダーや投資家たちが密かに耳を傾ける「予測」があります。 それが、民間インテリジェンス機関の創設者であり、「影のCIA」の異名を持つジョージ・フリードマン(George Friedman)の地政学

【7月1日施行】中国の「民族団結法」が日本人の言論を脅かす?今こそ日本に必要な「外国干渉法」と「エージェント法」の意義

はじめに 2026年7月1日、中国で新たな法律「中華人民共和国民族団結進歩促進法」が正式に施行されました。 一見すると「民族の融和や平等を促す」美名に満ちた法律のように思えますが、その本質は習近平指導部が推進する「漢民族への同化政策」の法制

世界を呪う「脳内システム」の全歴史

〜ルターからポリコレ、そして儒教へ。姿を変えて暴走する『絶対正義と支配』の正体〜 【序章】すべてを1か0かで塗り替える「ある脳内システム」の正体 【第1回】ルターの宗教改革と「産業革命」:『自然支配』という名の偽りのエコ 【第2回】神の死と

帰国後に訪れる「日本ロス(Post-Japan Depression)」の正体〜個人主義の限界と日本の公共性が生み出す究極のシェルター〜

近年、日本を訪れた外国人観光客や駐在員が、母国に帰国した直後に強烈な喪失感や抑うつ状態に陥る現象が報告されています。これは海外のSNSなどで「Post-Japan Depression(日本ロス症候群)」とも呼ばれ、単なる「楽しい旅行が終わ

なぜ日本人は500年経っても改宗しないのか?――「無知」ではなく「歴史的俯瞰」から見る日本の静かなる選択

日本にキリスト教が伝来して約500年。現在に至るまで、アブラハムの宗教(キリスト教、イスラム教、ユダヤ教)の信者は日本の人口のわずか数パーセントにとどまっています。 あらかじめお断りしておきたいのは、本記事で語る「日本人」とは、単なる法的な

欧米人が「日本ロス」に陥る本当の理由――一神教の「契約」と、日本の「調和」がもたらす決定的な文明の差

近年、日本を訪れる外国人観光客や移住希望者が爆発的に増え、帰国後に激しい「日本ロス(日本が恋しくて鬱のようになる現象)」に陥る外国人の姿が話題になっています。 「10年前、20年前にも欧米からの観光客はたくさんいたけれど、なぜ最近になってこ

憲法9条の「ガラパゴス神学論争」はなぜ生まれたのか?歴史のタイミングとベトナム戦争が嵌めた「言葉の罠」

日本の憲法議論、特に「憲法9条」をめぐる対立は、なぜこれほどまでに複雑で、時に現実離れした「神学論争」になってしまうのでしょうか。 政治学者や国際法学者から「世界的に見てユニーク(ガラパゴス)すぎる」「論理的に矛盾している」と批判されながら